子どものうつ病の危険因子
子どものうつ病には次に示すような危険因子があります。
いくつかの危険因子が重なりあうことで、発症のリスクが高まります。
うつ病の危険因子
- 生まれつき気分が不安定になりやすい。
- 家族にうつ病の人がいる。
- 両親の離婚や虐待、親が病気など、家庭環境が不安定である。
- マイナス思考が強い。
- 友だちができないなど、人間関係を気づくのが不得意。
- 受験勉強や塾通いなどにストレスを感じている。
- 親や教師から「何をやってもダメだ」など、負の評価ばかりされ、自信をなくしている。(参考:カフカに学ぶうつになりやすい親との関係)
また、このような環境の子どもは、自尊心が低い傾向があります。
自尊心が低い子どもはうつ病リスクが高い
自尊心が低い子どもはマイナス思考をしやすく、他人の評価を気にする傾向があります。また、些細な事で落ち込むなど、ちょっとした変化に影響されやすいナーバスな面を持ち合わせています。
このような子どもは「自己効力感」が低くなりがちです。
自己効力感とは、人が行動を起こすとき、「自分はできる」「やる能力がある」と思う感覚のことです。
自己効力感があることで行動力が生まれます。
自己効力感が低いと、「自分にはできない」と感じ、直面した出来事に尻込みしてしまったりします。
例えば、勉強をしたのに成績が悪かった子どもが、ひどく叱られたとします。
すると、今度は勉強する気がうすれ、もっと成績が下がり、また叱られます。
この負のスパイラルに陥ると、自分はだめだというマイナス思考から抜け出せなくなり、自己効力感も失っていきます。
やがて憂うつな気分が強くなり、うつ病へとなっていくリスクが高まっていきます。
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