うつ病をきっかけに引きこもりに
うつ病をきっかけに、学校生活に取り残されたという不安や緊張が強くなり、その結果、引きこもりになってしまう場合があります。
逆に、引きこもりの子どもが、うつ病を発症することもあります。
いずれにせよ、うつ病と引きこもりが併発している場合は、うつ病の治療を優先します。
うつ病の回復とともに引きこもりの改善もめざし、精神療法などで治療を行います。
子どもと常に接し自殺のリスクを避ける
家や部屋に閉じこもることは、心を閉ざしていることと同じです。
引きこもりの状態では、子どもはますます悲観的な考えにとらわれ、「私なんて価値がない」と自己否定感に苛まれます。
もともと、うつ病の子どもは自殺のリスクが高いので、引きこもった場合は、家族がしっかり見守る必要があります。
子どもの話をよく聞き、接点をもち続けましょう。家族がいつもそばにいることを伝え、安心感を与えることが大切です。
引きこもりの子どもサポートの仕方
子どもと会話して良い方向へ改善していく、それと同時に、子どもの生活を支えていくことも大切です。
子どもと会話する
1.声をかけて話を聞く
「自分はダメな人間だ」「将来に希望がない」など、極端な話でも、否定せず子どもの思っていることをじっくり聞きましょう。
親の考え方を押し付けないようにしましょう。
2.子どもの気持ちに共感する
話を聞けたら、まずは子どものつらい気持ちに寄り添い、子どもの考え方を認めましょう。
3.子どもと一緒に答えを探す
間違った考え方や極端な思い込みが有る場合は、別の方法を一緒に考えて、プラス思考へと導きましょう。
アドバイスが難しい時には、主治医やカウンセラーの力を借りましょう。
※話をまったく聞いてくれない、強く反発する等の場合は、主治医に早めに相談しましょう。
生活を支える
1.食事をとらせる
引きこもりの子どもは昼夜逆転の生活になりがちです。生活リズムの乱れが、外出できなくさせていることもあります。
家族と一緒に、朝・昼・夕の食事を習慣付けさせることも、改善の糸口になります。
2.昼間に外出させる
家に閉じこもっていると、世間からの疎外感が強くなります。昼夜逆転の生活が治り始めたら、昼間に外出させてみましょう。
明るい時間帯に一緒に買い物へ出かけたり、近所までお使いを頼んだりして、社会とのつながりを切らせないようにしましょう。
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